※16禁 続・星に願いを。(おまけ)サクラが目覚めると隣にカカシの姿はなく、カカシが寝ていた場所は温もりを失っていて 随分前にカカシがベットを出た事が分かった。 「‥‥!‥‥何も言わずに‥‥行っちゃったの‥‥?」 じんわりとサクラに目に涙が浮ぶ。 長期の任務に行く前に必ずあいさつをしてゆくからと、しっかり約束を交わしていたのに。 その約束を破って‥‥カカシは出ていってしまったのだろうか。 「‥‥先生の‥‥嘘つき‥‥っ!」 別れが辛かったからとかそういう理由だったのかもしれないけれど、 でも約束を破るのは酷すぎる。 サクラの瞳からはぽろぽろと涙が零れていた。 「ただいま〜。」 呑気な声と玄関のドアが開く音が同時に聞こえてサクラははっとする。 その声の持ち主はサクラの最も良く知る人物だったし、自分がいるこの家の家主でもあったから。 サクラは慌ててベットを降りようとしたが、一糸纏わぬ自分の姿を思い出し 身近にあったベットのシーツを剥ぎ取り体に巻き付けて玄関へと向かった。 「サクラただいまv」 「‥‥先生!!‥‥行っちゃったんじゃないのっ!?」 いつもと変らぬ様子でにこりと微笑みかけるカカシにサクラは驚きながら、 体からずり落ちそうになるシーツを引き上げる。 「いや早朝に呼び出しを受けたから出かけてただけだよ。 ‥‥俺が何も言わずに任務にでちゃったって思って‥‥心配したの?」 カカシはサクラに歩み寄り優しくその体を抱き寄せる。 シーツに大半は包まれていたけれど、首筋から胸元までカカシが昨日付けた 赤い痕が沢山散っている。 カカシはそれらを見下ろしながらサクラの髪を撫でる。 「だって‥‥‥起きたら先生いなかったんだもん‥‥っ」 「心配させちゃってごめんな。でももういいんだ。あの任務、もう終ったから。」 「‥‥え?終ったって‥‥‥。」 きょとんとするサクラに、カカシは満面の笑みで返した。 「任務で里を離れてたアスマがさ、偶然見つけたらしくってつれ帰ってくれたんだよねv いやぁ〜持つべきものはいい同僚だねv 酔った勢いで愚痴零して、手配所あいつに見せといてホント良かったよ〜。」 はははと笑うカカシだったけれど、サクラは未だ真剣な目をカカシに向けている。 「ホントに‥‥もうあの任務は終ったの?‥‥先生いかないの?」 「うん。行かないよ。サクラと今日も明日も明後日も一緒。」 「‥‥良かった‥‥‥‥ホントに良かった‥‥」 抱きついてくるサクラにカカシは苦笑して強く抱き締め返す。 「流れ星にサクラがお願いした事‥‥もう叶うとはね‥‥。 俺も流れ星に感謝しなきゃな‥‥。(後アスマにも)」 「‥‥うん‥‥っ」 カカシの胸から顔を上げ笑うサクラにカカシもにこりと微笑み‥‥それからマスクを下げて そっとキスをした。 貪る様にサクラの唇を味わって‥‥赤く染まるサクラに気付いて唇を離す。 紅潮した顔に潤んだ瞳、シーツだけを体に巻き付けたサクラに格好に カカシは薄く笑ってサクラを抱え上げた。 「きゃ‥!な、何?」 「約束したデショ。帰ったら沢山キスをして‥‥離れてた分沢山体を くっつけあおうねって。」 カカシが歩いて向かう先が寝室だと分かると、サクラの顔はますます赤くなる。 「で、でも!離れてたって言ったって‥‥ちょっとだけでしょ! それにもう起きる時間だもん!朝食作って出かけなきゃ!」 「ちょっとって言っても‥‥サクラ淋しくて泣いてたじゃない。」 「あ、あれは!‥先生が黙って行っちゃったと思ったから‥‥っ!」 優しくサクラをベットの上に降ろしてカカシは額当てを外し、サクラの上に覆い被さる。 「‥でも俺は‥‥ちょっと離れてるだけでも淋しかったよ? 淋しくて‥‥辛い分‥‥沢山サクラと体を重ねたかったんだけど‥‥ サクラはそうじゃなかったの? 俺の温もりが欲しいとか、そういう気持ちはなかったんだ? ‥‥そっか‥‥‥‥俺だけか‥‥‥。 ‥‥ははっ‥‥なんだ‥‥‥そうだったんだ‥‥。 ‥‥じゃあ‥‥‥やっちゃだめだよね‥‥‥。」 サクラの上から体を起こすカカシの表情は、項垂れていて見る事が出来なかった。 でも切なげなその言動から自分がカカシを傷つけたと思い込みサクラも慌てて体を起こす。 「ち、ちがうの!べ、別にしたくないなんてそんな事は‥‥」 「‥‥でも嫌なんでしょ?」 「い、嫌っていうか‥‥恥ずかしいだけで‥‥先生の温もりが欲しくないって 訳じゃないもの‥‥。」 自分で誘うような発言を言ってしまった事に恥ずかしさが込み上げ俯くサクラだったが、 それとは反対にカカシは顔をあげる。 「そっか〜良かった〜v 俺もサクラの温もり‥‥た〜んと味わいたかったんだーvvvv」 カカシはサクラをそのまま押し倒し、素早い手付きでサクラの体を覆うシーツを 剥ぎ取って早急にサクラの白い肌に愛撫の手を伸ばす。 「ぎゃーっ!!だ、騙したのねっ先生!」 「騙してないよ?サクラが触らせてくれなかったら落ち込んだもん。」 「ちょ‥‥ま、待ってってば‥‥!」 「ははっ‥待てと言われて待つような聞き分けいい人はいないよ〜♪」 サクラの抵抗をものともせずにカカシは滑らかなサクラの肌に舌を滑らせ、指這わせる。 抵抗していてもサクラが自ら腰を振り求めてくるのもカカシにとっては時間の問題、容易い事だ。 それでも無理矢理に抱こうとしない分やっぱりサクラの事を思っているのだろう。 サクラが嫌だと言えばきっとカカシも手は出さないのだろうけれど‥‥‥ でもそれは嫌と言わせない様にしむけているにすぎないのかもしれない。 「せ‥‥んっ‥!‥‥‥ぁ‥‥っ」 「‥‥そろそろ‥‥挿れるよ?」 サクラの内に差し込み動かしていた指を引き抜き、ねっとりと濡れた指を見てカカシが 微笑み囁いた‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥その頃、 「‥‥ったっくカカシの野郎‥‥‥さっさと帰りやがって‥‥‥」 カカシ宅に向かっていたアスマがブツクサぼやきながらカカシのアパートの階段の上っていた。 その手には巻き物がしっかりと握られており、『A』と表記された絵柄からAランク任務が記された依頼書である事が分かる。 「火影様も火影様だ。俺は宅配屋じゃねぇってのに‥‥。」 任務から帰って来たばかりで、休養もろくにとってないと言うのに五代目火影は 本当に人使いが荒い。 帰るついでに届けてくれと言われたそれを仕方なくアスマはカカシ宅に届ける羽目になった。 カカシの家の前に着いたアスマはインターホンを鳴らす。 中には人の気配もあったし鳴らせばカカシがすぐに出てくると思ったからだ。 しかし‥‥中の気配がこちらに近付いてくる様子はない。 「なんだ‥‥カカシのヤツ‥‥また寝たのか?‥‥しょうがねぇな‥‥。」 アスマはドアが開いてないかとドアノブに手をかけた。 が、触れた瞬間物凄い殺気を中から飛ばされ、開けるのを中断した。 「‥カ、カカシ?‥‥い、いるのか?アスマだが‥‥お前の依頼書を‥‥‥」 「‥‥悪いけど‥‥後にしてくれ‥‥っ‥‥!今‥‥取込み中だ‥っ!」 「‥‥‥‥。」 アスマは先程の殺気と中から聞こえたカカシの掠れ声で何となく中の状況を把握する。 火影様の使いの者がカカシのを呼びに向かい、そしてやって来たカカシにカカシの受けた 任務をアスマがこなしたと伝えられた時のカカシの顔、そしてその後嬉しそうにアスマの肩を ばんばんと叩いた後『サクラ、サクラ』と鼻歌混じりに消えていった事から‥‥ カカシがサクラと中で何をしているのかは多分、あの場にいて殺気とカカシの声を聞けば きっと誰だって想像は出来るのではないかとアスマは思った。 「‥‥‥お前の依頼書は俺が預かってるから、事が済んだら俺の家に取りにこいよっ! ‥‥‥もう届けねぇからなっ!」 中でイチャイチャしているんだろうカカシにドアの前で怒鳴り散らしアスマはきびすを返した。 そして自分の家へ向かって歩き出す。 「冗談じゃねぇ‥。‥‥お前の事が終るまで待ってられるかよ‥‥っ。」 カカシの受け持った任務を見つけついでに親切心で片付けてやったのに、 火影様にはカカシに次の任務の依頼書を届ける様に頼まれるし、 カカシはカカシで礼もそこそこに帰っていくし、 家に届けに来てやったのに出迎えもせず中でナニしながら殺気飛ばして追い返すし、 何故頑張った自分がこうも苦労をせねばならないのかとアスマは眉間に皺を寄せる。 「‥‥‥任務の礼はたっぷりしてもらうからな‥‥カカシ‥‥。」 お礼と共に全ての鬱憤は自分に借りを作ったカカシに後日たっぷり返してやると 目論んでアスマは静かに家路に着いた。 <<おわり>> |